森林の見える化、森林資産の価値向上に挑戦しています。

株式会社鳥海フォレスト 塩谷政人さん

株式会社鳥海フォレストは山形県酒田市にある森林コンサルタント会社です。

森林経営計画に関する業務(計画作成および運用サポート等)を中心に、山林調査や測量・出来形作成等の補助事業関連、説明会の企画立案や合意形成活動、施業提案書の作成や木材代金の精算業務まで幅広く活動しています。

OWL使用歴6年の塩谷政人さん(森林施業プランナー)は「OWLを活用したプロジェクトを提案・実行することで、森林所有者や関係機関から高評価を得ています」とのことで、ベテランユーザーとしてOWLは欠かせない存在となっているようです。

塩谷政人様
所属株式会社鳥海フォレスト
OWL使用歴6年
これまでのおおよその計測範囲(のべ)200ha
一日の平均計測ha3ha

OWLについて詳しくお話しを伺いました。

導入前の課題:山林所有者の様々な不安に対して良い提案ができませんでした。

私たち鳥海フォレストは森林管理から伐採・植林まで、お客様である森林所有者のご要望に応えるべく提案活動を行っています。

課題として、山林の現状である所有者の代替りや山に対しての興味関心の低下や維持管理の不安、場所はどこで価値はどのくらいか、どのような木が植えてあり、業者に任せて大丈夫か等の声が多くありました。

それらの悩みを解決できるツールはないかと探し回った結果、出会ったのがOWLでした。

選定理由:山林の数値化出来る解析ソフトを使えることが最大の理由です。

OWLを導入した最大の理由は、山林を数値化できることです。2015年にはじめて集約化施業を任された私は、山林所有者毎に見積もりを出すこと・生産された丸太を個別に分別することにとても苦戦していました。経験が浅いのも重なり、思った通りの収支が出せずに委託業者さんにご迷惑をおかけしたことも多々あります。

そんな時に、とあるきっかけでデモンストレーションに参加する機会をいただきました。計測デモの地味さ・スピード感については正直???でしたが(笑)、解析データを見てビックリ!!!「自分の悩みを解決できるのはOWLだ!」と確信した瞬間でした。

林地にてOWLでの計測

導入後の成果・効果:立木情報を数値化することで、所有者の信頼獲得につながりました。

OWLの導入前から、「間伐に特化し、繰り返し使えるデータ活用」を目標に掲げ、色々なことを試し、多くの失敗もありました。ようやく確立した計測手法で令和2年に大規模なOWLプロジェクトを実行し、詳細かつ将来を見据えた提案ができるようになりました。

立木情報を数値化することで「所有者の信頼獲得」につながり、施業から管理まで一体的に任せていただくケースが増えてきています。

OWLの計測データは専用ソフトウェア「OWLManager」で解析・集計が可能で、現実の森林データを色々な形で持ち運びできます。

例えば、高齢で山へ行くことが不安なお客様には、ノートパソコンを持参してウォークスルーの画面をお見せすることで驚きと喜びの声をいただいております。

OWLManagerウォークスルーの画面

また、編集されたデータはCSV形式で出力できるので、私が独自に作ったエクセルのシートに貼り付けるだけでカンタンに立木野帳を作成することができます。

森林GISと連携して、すべての立木を一元管理することも可能です。

計測時のデータをもとに中~長期の成長量を予測することで、適切時期に間伐を提案することができます。

OWLのシステムによる「森林情報の見える化」や「立木のデータベース化」は、将来の調査省力化・目標林型への誘導のみならず、森林資産の増加、丸太の有利販売につながっていくことになると確信しています。

以前はスピード感が課題であったOWL計測ですが、OL200へのバージョンアップで格段に計測効率が向上しました。

昨今話題の「Jクレジット(森林吸収系)」の申請書類にもOWLのデータ使用が認められているので、弊社が率先してクレジット獲得を目指すことで、森林所有者への利益還元につなげていきたいと考えています。「木を見て、森を見て、空気も見える」が究極の目標です。

業界のビジネスチャンスが広がることで、どんどんOWLの輪が広がっていくことを期待しています。

山林所有者様へのご提案の様子

まとめ

ユーザー株式会社鳥海フォレスト 塩谷政人
URLhttp://chokai-forest.com/
職種森林施業プランナー
OWL使用歴6年
導入前の悩み所有者目線からの山林に関する課題
・代替り
・興味関心の低下
・維持管理の不安
・場所と樹種の特定
・業者に山林を委託することへの不安感
また、元々「間伐に特化し、繰り返し使えるデータ活用」を目標に掲げていたが、思った通りに山林の数値化ができず苦戦していた。
導入後の成果・効果 ・山林を数値化することで、山林所有者の信頼獲得につながった。
・施業から管理まで一体的に任せてもらうケースが増えた。
・OWLを使った大規模プロジェクトを実行し、将来を見据えた提案ができるようになった。
OWLの活用 ・出力したCSVデータで立木野帳の作成。森林GISとの連携を行っている。
・説明会や戸別訪問でのデータ活用を行っている(ウォークスルーは大好評!)。
・中長期の成長量を予測し、適切な時期の主・間伐提案を行っている。
展望 ・「森林情報の見える化」や「立木のデータベース化」は、調査の省力化・目標林型への誘導、森林資産の増加、丸太の有利販売につながっていく可能性が高い。
・率先してJクレジット獲得を目指し、森林所有者への利益還元につなげていきたい。
目標としていること森林全体を考えて適切な施業管理を行い、山林価値とCO2吸収量を見える化する。